引越し、就職、リモートワーク他で生活環境が変わったり、インターネット回線を新たに引きたいのだけど、どこの回線サービス契約すればいいのか知りたい。既にインターネット回線を契約しているが、費用を安くする方法があるのか知りたい。マンション住んでいるのだけど、インターネット回線が遅いのでその対策を知りたい、そんな悩み解決のお手伝いをさせていただきます。
予備知識として、簡単にインターネットの概要についてもふれましたので、インターネット回線選びの参考になればと思います。 ※知ってる人は読み飛ばしてください。
・インターネットの概要を知る
・基礎知識を得る
・回線の選び方
・ISPのの選び方
インターネット(The Internet)とは
インターネット・プロトコル・スイート(TCP/IPプロトコル・スイート)と呼ばれる標準化されたプロを用いて、世界中のネットワークと相互接続を可能している仕組みです。
インターネッとのはじまり
アメリカやイギリスで軍事用に開発されたパケット通信技術がインターネット技術のもとになっています。また、1960年代にARPANETが運用を開始されました。それが世界で最初に運用されたパケットネットワークの一つでインターネットの起源です。(若干端折りすぎですが、、)
その後、ARPANETのネットワークインターフェースが標準化され、ARPANETにつながるすべての機器に実装されました。インターネットの技術仕様はRFCにまとめられています。
日本では、1984年に東京大学、東京工業大学、慶應義塾大学の3つに大学が実験的コンピュータを結んだネットワーク“JUNET”が作られ、その後多くの大学や企業の研究機関が接続し広がっていき、1988年には産学共同プロジェクト“WIDE” が発足し、日本で初めてインターネットに参加しました。1989年にはアメリカの”NSFNET”に接続され、日本におけるインターネット開発の基礎が形成された。
1992年にはJIPICによるIPアドレス・ドメイン払いだしが開始され、IIJなどのISP(インターネットサービスプロバイダー)が創業し、大手通信企業等が各ISPと専用線接続によるインターネット接続を開始した。
1994年にはRADIUSと呼ばれるユーザ認証機器が市販され、INS1500サービスが地方でも提供されたことにより、ダイヤルアップ接続用ポイントの設置が容易になり、地方でも多くのISPが誕生した。ほぼ同じころにWindows95が発売されインターネットの普及が進んだ。
21世紀にはいる前後にブロードバンドサービスの提供が開始され、よりインターネットの普及がすすんだ。
インターネットに接続するには
回線とISPの契約が必要です。回線契約というと、光回線などの固定回線とモバイル回線(スマホの回線)がありますが、多くの場合回線とISPはセットでサービスを契約するので、意識する人は多くないかもしれません。
回線事業者(通信キャリア)
回線事業者とは、電気通信事業者のことを指し主な通信事業者としては、NTTグループ、KDDIグループ、ソフトバンクグループ、楽天グループがあります。
固定回線
固定回線とは、言葉の通り固定された回線のことで、分かりやすいのが家に有る電話用回線です。最近は携帯電話があるので、固定電話を持たない人も少なくないですが、インターネット回線も同じく固定回線あり、代表的なものとしては次の二種類があります。
固定回線(光回線)
家庭用の光回線ですが、物理的に光ファイバーを使用した回線のことで、NGN網などを利用するコラボ回線と言われる回線以外に、au光やソフトバンク光のように、加入者側の物理回線(アクセスライン)は各社固有の回線もしくはNTTのダークファイバを利用し、各社のネットワークに接続する回線と、一部地域の電力会社が自社のインフラ(電柱等)をもちいて直接加入者宅までの物理回線(アクセスライン)を
<メリット> 安定した高速通信サービスを利用できる。※但しマンションなどで回線を共用している場合、同じ回線を多くの部屋で同時利用るることにより通信速度が遅くなるケースもある。
<デメリット> 工事が必要(マンションなどで部屋まで回線が来ている場合は除く)持ち運びができない。
固定回線(CATV回線)
インターサービスに接続可能な固定回線は、光回線以外にCATVの回線がありますが、一般的なCATV回線は同軸ケーブルが使用されています。同軸ケーブルよりも光ファイバーケーブルの方が伝送量は多いため、単純比較すると光ファイバーケーブルの方が同軸ケーブルより回線速度は速いです。
<メリット> CATV用の回線なので、多くのコンテンツをオンデマンド見ることができます。インターネット接続オプションが安く利用できる場合がある。 <デメリット> 工事が必要(マンションなどで部屋まで回線が来ている場合は除く)持ち運びができない。物理回線が同軸ケーブルの場合、光ファイバーよりも論理的な通信速度は遅い
モバイル回線
モバイル回線とは、移動体通信回線(無線回線)のことで携帯電話(スマホ)用の回線のことで、スマホ、モバイルWifi、最近ではホームルーターなどに使用されている回線のことです。※ホームルーターは持ち運び不可です。
論理的には無線回線よりも光回線(光ファイバーケーブル)の方が伝送量が多いため、単純比較すると光回線の方がモバイル回線より早いと言えます。
<メリット> どこにでも移動可能5G回線だと結構早い、 <デメリット> 電波を利用するため、周辺環境や自然環境の影響を受けやすい。具体的には、地下鉄やトンネルで途切れることがある。つながらないエリアがある。
SIMカードとeSIM
SIMカード(Subscriber Identity Module Card)はモバイル回線に使用され、回線事業者との契約情報が記録されているカードで、電話番号と紐づけられてます。簡単に言うとスマホ(端末)に入れるを使用し、通信キャリアの回線サービスを受けるときに必要です。
サイズは標準SIM、MicroSIM、nanoSIMの三種類あり使用する機器(スマホ等)によってサイズが変わりますので、スマホとSIMを別々に購入する場合は、スマホにあったサイズのSIMを選択する必要があります。
eSIM(Embedded Subscriber Identity Module)は、端末に差し替えて使用するSIMカードとは違い、端末本体にあらかじめ埋め込まれています。使用時にはプロファイルと呼ばれる契約情報等が入ったデータを書き込み使用します。
お勧めはしませんが、SIMカッターやSIMアダプターがありますので、暫定的にそれらを使用することもできる場合もあります。但し一切の保証はないのであくまでも自己責任で行ってください。
ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)とは
ISPとはインターネットサービスプロバイダーの略で、言葉の通りインターネットサービスを提供する事業者のことで、日本には数百のISP事業者があります。(日本のISP一覧)
大手ISP
・IIJ
・NIFTY
・BIGLOBE
・OCN
・GMO
・Yahoo!BB
※他にもあります。
ISPのほとんどは、インターネット接続サービスだけではなくメール、ドメイン、ホスティング他の付加サービスも提供しています。
回線とISPの選び
固定回線の選び方
固定回線をどこと契約するのか、選ぶのかと言うと、正直なところどこでも変わらないかもしれません。なぜなら多くの光アクセス回線はフレッツ光ですし、既にCATVを契約がありその事業者がオプションでインターネット・サービスを提供しているのであれば、自宅の工事は必要なく短期間でインターネットに接続できるようになるかもしれません。
そのため多くの場合、固定回線(アクセス回線)はフレッツ光か、CATV回線のどちらかを選ぶことになります。※専用線等は
ただし、フレッツ単独で申し込む(契約)と工事費他の初期費用が必要になりますが、ISPやモバイル回線とセットで申し込むことにより初期費用や月額費用を低く抑えられる場合があるので、セットで申し込む(契約)することをおすすめします。
押さえておきたいポイント
・費用から、初期費用や月額費用やキャッシュバックを加味した実質料金を確認する。
・固定回線を契約する場合は、モバイル回線とセット割を活用する。
・使えるようになるまでの期間(申し込みから工事まで)を考慮する。
裏技 マンションで部屋までインターネット回線はきているが、速度が遅いと感じる場合で、スマホではストレスを感じないという場合、置くだけWifi(ホームルーター)を試してみるという選択肢があります。
モバイル回線の選び方
俗に言う格安SIMを提供するMVNO(Mobile Virtual Network Operator)自業者は多くありますが、基本的には次の4つ回線事業者が提供するモ回線を借りサービスを提供しています。
docomo=NTTグループ au=KDDIグループ SoftBankグループ 楽天グループ
MVNO事業者がサービスを安く提供できる理由としては、自前で設備を持たないためその維持コストなどの費用が掛からないことが一つの要因です。
大手通信事業者 <メリット> 主要な駅などに窓口があり、直接説明などきめ細かなサービスを受けられる。スマホとSIMがセットで販売されているため、互換性については心配ない。 <デメリット>最近は安いプランもあるが、NVNOに比べ費用が高い傾向にある。
MVNO事業者 <メリット> 大手通信事業者と比べ費用が安い。事業者によって様々なサービスがある。 <デメリット>SIMとスマホンの相性や、技術的な課題を自分で確認し対処する必要がある。窓口がない。
モバイル回線の押さえておきたいポイント
・目的と通信容量
・初期費用、月額費用のトータル費用、光回線も契約する場合は割引後のトータルコスト
・通信可能エリア⇒キャリアによって、微妙にエリアが違う
ISPの選び方
大手ISPは自前で日本国内にNWを張り巡らしいていることで、多くの通信がISP内で完結するため、比較的安定したが通信を提供できます。
そうでないISPの場合、一旦どこかのIXを経由するか、大手ISPの下にぶら下がるような形態での接続になるため、どうしても通信経路が長くなり、結果的に時間がかかってしまいます。
例えば、日本国内で通信を行うケースで、沖縄から九州にあるサーバーと通信を行う(沖縄のPCから九州のサーバーにアクセスする)場合、単純に考えると沖縄から九州まで直線で結んだ経路で通信が行われると思いますが、実際の通信経路は必ずしもそうではなく、論理的には沖縄から一旦東京まで行って九州につながる経路もありえます。
ISP選定で押さえたいポイント
・大手ISPを選定する
・価格や地域性を優先するのであれば、その地域のISPを選ぶ
・ISP固有のサービスやその他の希望がある場合は、そのISPを選ぶ
特に、海外からのアクセスを必要とするサーバーやNWの場合は、Tier1キャリア直に接続されているISPであれば、安定した高速通信が望める可能性が高いです。
参考:IX
JPIX>日本最初の商用インターネット・エクスチェンジサービス
JPNAP>日本最大のインターネット・エクスチェンジ
おまけ:レンタルサーバー
レンタルサーバを選ぶときサーバー性能に目が行きがちですが、インターネット経由で接続するのであれば、当然サーバーに接続する経路にも気を使う必要があります。
サーバーの設置場所によっては、そのサーバーにたどり着くまでの経路が長いといくらサーバーの性能が良くサバ―自体のレスポンスが早くても、サーバーにたどり着くまでの経路が遠いとそこで時間がかかってしまうと、総合的にレスポンスが悪くなってしまいます。
レンタルサーバを選びのポイント
・サーバー性能やサービスプランも重要だが
・サーバが何処のネットワーク(ISP)の下にあるのかも重要
参考ページ
Request for Comments – Wikipedia
インターネットの先駆け、ARPANETの始まり – JPNIC
【インターネットの歴史】起源や普及スピード、発展の理由まで分かりやすく解説! | GeeklyMedia(ギークリーメディア)
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